入院・手術証明書(診断書)は、代行作成率が上位にあがる医療文書です。
代行作成する機会が多いので、基本的な部分はおさえておきたいですよね!

 

入院・手術証明書の留意事項についてまとめました。

 

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《入院・手術証明書(診断書)》

一般的留意事項についてはこちらを参照してください。

 

 

入院・手術証明書(診断書)は、生命保険会社に給付金請求のため提出する医療文書です。生命保険の特約により、施行手術(処置を含む)や特定の検査が補償される場合があります。

 

原則として患者さん本人からの依頼の基に作成しますが、委任状の提出により、代理人(家族など)も認められます。患者さん本人に悪性腫瘍などの病名を告知していない場合もあるため、告知の有無も重要です。

 

《各項目の説明》

[入院・手術証明書のイメージ]

 

  1. ID、氏名、性別、生年月日、住所:診療録に基づき正確に記載します。性別、元号を選択し、○で囲みます。
  2. 傷病名:診療録に基づいて、入院または手術の原因となった傷病目を順次詳細に記載します。客観的に原因が明確でないときは不詳とします。
  3. 傷病発生年月日:西暦または元号どちらかに統一します。外国人の場合は必ず西暦を用います。医師推定または患者申告のどちらかを○で囲みます。
  4. 診療期間:アの傷病名について診療録に基づき診療期間を記載します。証明時の状況や証明期間などに合わせて記載します。現在も加療中の場合は、現在加療中を選択し、最終診察日を記載します。
  5. 入院期間:アの傷病名について診療録に基づき入院期間を記載します。証明時の状況や証明期間などに合わせて記載します。入院中に証明する場合は、現在入院中を選択します。※手術のみの証明書(診断書)依頼の場合もあります(外来で施行可能な手術の場合)。
  6. 退院理由、退院時の状況:退院日の状況(治癒・略治・軽快・転院・その他)から該当するものを選択します。
  7. 前医:診療録に基づき、アの傷病名に対して、他の医療機関で治療などが行われ、転院や紹介で入院に至った場合に記載します。
  8. 既往症:診療録に基づき既往症の有無や病名。医療機関、治療期間を分かる範囲で記載します。
  9. 発病から初診までの経過及び初診時の所見:診療録に基づきいつ頃からどのような症状があったかを具体的に記載します。
  10. 症状経過等:診療録に基づき、アの傷病名について症状の経過、治療内容、検査結果などを記載します。
  11. 今回の傷病に対して実施した手術:手術、処置を実施した場合は、診療録に基づき記載します。手術、処置の種類欄は、該当項目を選択します。(1)開頭術は、頭蓋骨を切開して頭蓋内の手術をする方法です。(2)穿頭術は、頭皮を切開して頭蓋骨に穴を開ける方法です。(3)開腹術は、腹壁を切開して腹腔内の臓器などを手術する方法です。(4)ア 経尿道的は、尿道内腔を通じて手術する方法です。イ 経膣的は、膣を通じて手術する方法です。ウ 内視鏡又はカテーテルによる手術は、腹部にあけた数カ所の穴に内視鏡や専用の手術器具を挿入し、モニターによる観察をしながら手術をする方法です。(5)その他は、上記以外の手術方法(経皮的など)のなどの場合に選択します。手術名欄は、医科診療報酬点数表の手術名及びKコード、処置名及びJコードを記載します。
  12. 放射線照射:診療録に基づき部位、期間、総線量を記載します。
  13. 証明日:証明する日付は書類作成日で記載します。
  14. 所在地、名称、電話番号:医療機関の郵便番号、住所、名称、電話番号を様式に応じて記載します。
  15. 医師名:医師に最終確認を依頼します(直筆のサイン、押印)。

 

 

ポイント!
入院、手術に関しては詳しく記載しましょう
傷病名に記載に注意が必要です

《記事のまとめ》

 

患者さんの中では、この生命保険会社からの給付金によって、次の治療を開始するという方もいます。そして、中には給付金がおりるように証明書(診断書)を記載してほしいと言ってくる方もいます。その場合は、事実に基づいた記載しかできない旨を説明しておきましょう。説明しても納得されない場合は、医師に直接話をしていただくようにしましょう。

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