6ヵ月や32時間の研修の内容や後輩、新人職員への教育・・
考えなければならないことがたくさんあって困っていませんか?
医師事務の研修・教育体制についてまとめました。

 

配属後、6ヶ月以内に行う32時間研修は、他の病院ではどのように実施していますか?また、研修はどのタイミングで行っていますか?
採用後すぐに開始し、それぞれの病院でカリキュラムを作成したり、外部団体が主催する32時間講習を利用しているところもあります。

 

 

 

 

32時間の研修を行うのに院内の協力が得られないのですが、どうしたらいいですか?
医師事務の役割や業務内容を説明し、協力依頼したい部署にどのような効果が期待できるのかを理解してもらう必要があります。実務者レベルでの協力依頼は難しいと思うので、医師事務に対して理解のある先生などがいる場合は、その先生から院内全体にアプローチしてもらうのがスムーズだと思います。いない場合は、事務長などからアプローチしてもらうということも考えられます。

 

 

 

 

医療知識をつけるために行っている勉強方法はありますか?
自己学習は当たり前ですが、各診療科で開催されるカンファレンスや院内外で開催される勉強会などに積極的に参加するようにしています。また、外来診療に陪席することは、先生は患者さんに対し分かりやすく説明するので非常に勉強になります。

 

 

 

 

テキストで勉強することも大切ですが、実際のカルテの中にも勉強できる材料はたくさんあります!

 

 

 

 

新人職員を教育するうえで気をつけていること、必ず行っていることは何ですか?自分もまだまだ勉強不足で指導できる立場ではないのですが、後輩を指導するのに、業務だけでなく、仕事に取り組む姿勢まで教えなければならず、時間を割かれて困っています。
まずは、医師事務の役割や意義を理解してもらう必要があります。また、医師事務が先生に一番近いところにいるため、周囲から常に見られていることを意識させることも大切です。新人職員に対しては、常に声掛けを行い、定期的に面談を行うことで、新人職員の不安も軽減されると思います。時間を割かれて困ってしまうと思いますが、新人職員が不安が軽減されずに辞めてしまう方が困ってしまうと思うので、大変かもしれませんが、長期的に指導していくしかありません。また、その新人職員が医師事務という職種に向いているのかも判断した方がいいでしょう。

 

 

 

 

 

 

自分自身もきちんと教育を受けていないので、新人職員が入ってきても教えることがとても難しいです。他の病院ではどのような教育方法をされていますか?
入職初日のオリエンテーションでは、院内の各部署の業務内容、場所についてや医師事務の業務内容、役割などについての説明や業務に対する心構えなどを説明しています。
2日目からは、電子カルテがある病院では、操作の訓練と同時に、医師事務業務と関わりの深い部署(医事課や地域医療連携室など)で研修を行い、その後、実際の外来に陪席するのがスムーズではないでしょうか。また、外来に陪席する場合は、マニュアルなどがあれば便利だと思います。

 

 

 

 

 

 

研修期間として一人で業務をするまでにどの程度の期間を置いていますか?
一人前になるには2年程度必要かと思いますが、半年程で独り立ちは可能だと思います。しかし、各職員のレベルによって差がでてくる可能性はあります。

 

 

 

 

異業者からの転職者や知識ゼロで初心者への職員に対して、どのような業務から始めていますか?また、基本的な知識をどう教育していますか?
未経験者へは入職時のオリエンテーション時に、一般企業と病院との違いを説明します。ただ、一般企業で得たことが、医師事務として役に立つこともあるため、面談時には新人職員の得手不得手を教育者が把握するように努めるのがいいでしょう。医療業界が未経験者でも、人生経験や基礎学力により、経験者以上の能力を備えている方もおられるので、最初は経験の有無に関係なく統一した教育でいいと思います。一定の教育機関が終了した後に、弱点があればその分野の強化を行うのもいいと思います。

 

 

 

 

個人によって、仕事を理解し処理するスピードが変わってしまいます。指導方法、関わり方によってその差を埋めることができたらと考えていますが、個人差をなくすために工夫していることはありますか?
個人差をなくすために、診断書などはテンプレートや手順書を利用していますが、根本的なスキルの向上には直結しません。基本はダブルチェックを通じて個別に一人ひとり指導をしています。精度と速度の療法を一度に要求するのは難しいので、まずは精度を重視し、できるようになったら早く作成できるように指導をしています。知識の個人差をなくすというよりも個人が持っている知識を少しでも増やすという考えの方がいいと思います。個人の差を埋めるという考え方に偏りすぎると、下を上に合わせるということになるので、全体的な部署の成長が進まなくなってしまうことがあるので注意が必要です。なので、業務ごとに最低限ここまでできていればよし!という基準をつくり、ある程度そのレベルまで持っていくことができれば、あとは個人の能力を生かす、長所を伸ばす、得意なことを増やすという考え方になってくると思います。

教育は、短期的でなく長期的に気長〜にゆた〜っと行うことが大切なのかもしれません!
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