要介護認定って言葉は聞いたことあるけど、実際どのようにして認定されているか知っていますか?

 

 

要介護認定についてまとめました。

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《介護保険を利用する際の流れは?》

 

介護保険制度の利用には、原則として本人(もしくは家族)からの申請・手続きが必須となります。まずは、介護保険の保険者である居住地の市町村役場か、市町村が設置している地域包括支援センターに連絡し、その相談や説明を受けることが必要です。

 

なお、地域包括支援センターは市町村内をいくつかの区域(日常生活圏域)にわけて担当エリアが決まっています。

 

《利用の流れの概要》

 

実際の利用に際して、必要となる手続きは以下のとおりです。

 

介護や支援の必要な程度が軽い場合

 

  1. 基本チェックリストによる質問を受ける。
  2. 一定の基準に当てはまると「介護予防・生活支援サービス事業(第1号事業)該当者」と認められる。
  3. 地域包括支援センターによるケアマネジメントにより、総合事業の各サービスを利用する。

 

介護の必要な程度が比較的重い場合

 

  1. 要介護認定の申請を行い、認定調査を受ける。
  2. 要介護認定の結果に応じて、居宅介護支援事業者などによるケアマネジメント(もしくは自己作成のケアプラン)により保険給付(予防給付・介護給付)を利用する。施設入所などを希望する場合は、直接その施設と入居についての相談をする。

 

※要支援1〜2の場合は、総合事業も利用が可能となる。

 

支援の必要性は少ないものの介護予防に役立つサービスを利用する場合

 

  1. 市町村もしくは市町村から委託を受けている事業者と相談する。
  2. 一般介護予防事業を利用する。

 

※ケアマネジメントは不要となる。

 

 

介護保険制度によるサービス利用の流れ(図)

《要介護認定と基本チェックリスト》

介護保険制度を利用する際、まず重要となるのは、「要介護認定」と「基本チェックリスト」です。

 

要介護認定

介護保険における「保険事故」は「要介護状態など」とされ、その確認のための手続きを「要介護認定」といいます。

 

保険給付(介護給付・予防給付)を利用する際、まずこの認定を受ける必要があります。その手続きはおおむね以下のとおりです。

 

  1. 申請:本人(もしくは家族)が市町村に申請書などを提出する。
  2. 認定調査など:市町村の担当者が本人と面接し、認定調査(法令で定められた心身の状態などに関する74項目)などを行う。
  3. 市町村(保険者)による審査・判定:法令で規定された手順に従い、認定調査の結果から「1次判定」を行う。次に、市町村に設置された介護認定審査会において、1次判定の結果や主治医意見書をもとに「2次判定」を行う。
  4. 認定:2次判定の結果を市町村が認定し、本人に通知する。認定には有効期間が設定される。

 

基本チェックリスト

現状では要介護状態などではないものの「要介護状態などに陥るおそれのある高齢者」を把握するための質問表が「基本チェックリスト」です。

 

これによって一定の要件に該当する場合、「介護予防・生活支援サービス事業(第1号事業)」の対象者となります(この有効期間の設定については市町村ごとに異なります)。

これについては、まず市町村窓口や地域包括支援センターに相談することが必要ですが、高齢者の特定健康診査の際などに併用して、対象者の早期発見に努めている市町村もあります。

 

《1次判定はどのように行われるの?》

 

要介護認定の1次判定では、基本調査74項目の結果から統計学的なデータ化が行われ、「要介護認定等基準時間」が示されます。この時間数によって判定結果が算出されます。

 

要介護認定の仕組みは、「1分間タイム・スタディ」という方法の研究データに基づいています。これをもとに「介護にかかる手間」を数値化したものが要介護認定等基準時間であり、それを統計学的な手法で区分けされたものが要介護状態区分です。

 

 

具体的には、まず申請者本人の状態像を数値化し、この値とタイム・スタディデータとの関連性を分析して「介護の手間」を5つの分野ごとに算出します。そして、その総量である要介護認定等基準時間を推計して1次判定結果を導くことなります。

 

【基本調査の結果から要介護認定等基準時間が算出される5つの分野】

分 野 概 要
直接生活介助 入浴、排泄、食事などの介護
間接生活介助 洗濯、掃除などの家事援助など
BPSD関連行為 徘徊に対する探索、不潔な行為に対する後始末など
機能訓練関連行為 歩行訓練、日常生活訓練などの機能訓練
医療関連行為 輸液の管理、褥瘡の処置などの診療の補助など

 

【1次判定における要介護状態区分と要介護認定等基準時間】

区 分 要介護認定等基準時間
非該当 上記5分野の要介護認定等基準時間の合計が25分未満
要支援1 同25分以上32分未満
要支援2・要介護1 同32分以上50分未満
要介護2 同50分以上70分未満
要介護3 同70分以上90分未満
要介護4 同90分以上110分未満
要介護5 同110分以上

※要支援2と要介護1の区別は、「認知機能の低下の評価」と「状態の安定性に関する評価」の結果に基づいて行われています。

 

 

認定調査の結果から時間数が算出され、この時間数によって区分が決まるんだね!

《2次判定はどのように行われるの?》

要介護認定では、1次判定結果をもとに、介護認定審査会で2次判定(最終的な審査・判定)が行われます。2次判定の手順は以下のとおりです。

 

  1. 特定疾病の確認(第2号被保険者の場合のみ):介護が必要となった状況が※特定疾病によるものか否かを確認します。
  2. 1次判定結果の修正・確定:調査の結果が特記事項や主治医意見書と矛盾がないかを確認します。
  3. 介護の手間にかかる審査判定:介護の手間の多少について遣唐使、特記事項・主治医意見書の具体的記載から介護の手間が特別に必要(あるいは必要性の少ない)と示される場合のみ1次判定を変更します。
  4. 有効期間の設定:原則となる期間の短縮・延長の必要性について検討します。
  5. 介護認定審査会として付する意見の検討:要介護状態の軽減または悪化の防止のために必要な療養についての意見をつけることもあります。

 

新規も更新もこの手順が繰り返されています!

 

【※ 特定疾病(16病名)】

  • がん(回復の見込みがない状態)
  • 関節リウマチ
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 後縦靱帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • 初老期における認知症
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
  • 脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

 

《要介護認定の結果の通知は?》

 

介護認定審査会での判定結果を受け、認定(あるいは不認定)の決定を市町村が行います。

この認定と通知は、申請日から原則30日以内に行われることとなっています。

 

認定の場合

 

申請を行った本人に文書で通知されます。その際、被保険者証に要介護状態区分・認定の有効期間・介護認定審査会の意見などが記載されて返送されます。

 

認定には有効期間が設定されていますが、その開始日は申請日にさかのぼって設定されています。

 

不認定(非該当)の場合

 

本人に通知され、被保険者証が返送されます。

 

認定結果に不服がある場合

 

都道府県に設置されている介護保険審査会に審査請求を行うことができます。

(原則として処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内と定められています。)

 

《更新の認定と区分の変更》

 

認定の有効期間が終了すると介護サービスが利用できなくなります。そのため、終了前に要介護認定の更新申請が必要です。申請は有効期間の終了日の60日前から可能となっており、新規申請時と同様の手続きが必要です。

 

要介護認定の有効期間中に状態の変化があった場合、重度・軽度どちらに変化しても、要介護認定の区分を変更するための申請が本人などによってできます。

 

《記事のまとめ》

 

  • 介護給付や予防給付を利用するには要介護認定の申請が必要
  • 認定調査の結果(基本調査)がデータ処理される1次判定が行われる
  • 介護認定審査会で2次判定が行われる

 

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