早く保険請求したいのに・・と困っている患者さんもいることでしょう。
医療文書を医師事務が代行作成することによる効果についてまとめました。
《なんで医療文書がすぐ完成しないの?》
患者さんは病院内での動きがイメージできないのでそう思われる患者さんもいて当然だと思います。また、あそこの病院は早いのにここの病院はいつも遅い!と思われている患者さんもいると思います。
医療文書の完成が早いか遅いかだけで、そこの病院全体のイメージに繋がるわけではありませんが、まったく影響がないとも言い切れません。
その医療文書がすぐに完成しないという答えの中で一番多いものは、
医師が作成に取りかかってくれないという理由です。
なぜ取りかかってくれないかというと、それは「忙しい」からです。
中には、ポリープ切除を行い、そのポリープが良性なのか悪性なのかを調べるために出す病理の検査結果がすぐ出なかったする場合で時間がかかってしまうこともありますが、最初に述べた「忙しい」という理由がほとんどです。
それを少しでも早い完成につなげるために必要な解決策は医師事務が医療文書を代行作成することです。
図で簡単に表すと↓↓こんな感じです。
《医師事務が代行作成する効果》
そのようにして、医師事務が医療文書を代行作成するという業務が開始されたわけですが、
実際、医師事務が医療文書の代行作成を導入する前と後で、どれだけ依頼のあった日から完成までの期間が違うのか検証してみました。
その結果は・・・
代行作成を導入する前 平均 14日
代行作成を導入した後 平均 4日 というものでした。
この結果から見える、病院全体の効果は、以下のようなものが考えられます。
- 医師の業務負担軽減
- 患者サービス向上に繋がる
- 催促の電話が少なくなり、医事課職員の効率改善 など
そもそも医師事務が導入された理由というのは、医師の業務負担軽減のためなので、一番効果が大きいと思います。また、医療文書の中で、退院サマリーは、診療録管理体制加算の算定や日本医療機能評価で、「退院後2週間以内」の完成率割合の評価基準が定められたりしています。
それは病院全体の評価だったり、収益にも影響してくる部分です。
余談ですが、退院後2週間以内というのは、一般的に退院後の外来診察までの平均的な日数が14日であることからきているそうです。
参考までに・・
医療文書の依頼があってから、医師事務が代行作成を開始するまでの期間は、約2〜3日でした。この結果から、医師は医師事務からの医療文書の内容確認、承認の依頼があったその日のうちに承認まで行っているということです。
ということは、医師事務が代行作成を開始するまでの期間が完成までの期間に大きく関係しているように感じます。それをなんだかプレッシャーに感じる方もいるかもしれませんが、医療文書だけの業務を行っているわけではない医師事務さんが大半だと思います。これを約2〜3日をさらに短縮させないと!思う必要はないです。
《記事のまとめ》
医師事務が医療文書を代行作成することにより、医師の業務負担軽減だけではなく、患者サービス向上にも繋がっています。
しかし、完成までの期間を気にしすぎて、医療文書の内容が伴っていなかったら医師による修正や追記など作業が加わってしまいます。それが業務負担軽減で開始されたものが逆に負担増加してしまったら、本末転倒です。
代行作成するのにある程度のスピードは必要かと思いますが、医師が納得できる内容に近づけるためには、日々の医療知識の習得とスキルアップが必要だと思います。