医師事務さんが行う業務として一番多いものは医療文書の代行作成です。6ヶ月の研修期間内に実際に代行作成が開始されることが多いですが、代行作成開始前に知っておきたいことありますよね。
診断書・証明書の代行作成を行う際の留意事項についてまとめました。
《一般的留意事項》
医療機関で作成される医療文書について、個々に使用目的、記載上の注意事項を取り上げますが、すべての医療文書作成にあたって共通する留意事項は以下のようなものがあります。
- 必ず、医師の指示を仰ぎます。
- 原則として本人またはご家族(委任状が必要)の依頼により作成します。
- 医療文書の使用目的を把握した上で、目的に応じた表現に勤めます。
- 手続き手順や処理ルートを確認します。
- 事実発生後、または患者さん、ご家族の依頼後、早急に作成します。
- 事実(診察)に基づき作成します。偽りの証明をした場合、医師が罰せられることを肝に銘じておきましょう。
- 文体は分かりやすい表現にします。
- 作成後、すべての項目について記載不備などの有無を再度確認します。
- 作成した医療文書の内容は、個人情報です。
- 内容確認、承認していただく意味で医師署名及び押印をお願いします。
- 提出先からの問い合わせや、証明の関連付けのたねに、必ず控えを保管しておきましょう。
- 診療録と同様、保管しましょう。
ポイント!
・正確に記載しましょう
・字も含め、丁寧に記載しましょう
・医療文書の目的を考えましょう
・字も含め、丁寧に記載しましょう
・医療文書の目的を考えましょう
《病院仕様の診断書・証明書》
提出先(職場、学校など)の受け取る担当者(人事課、福利厚生など)が病名と、その治療の必要性や療養期間について、理解できるように記載します。
《各項目の説明》
[診断書(証明書)のイメージ]
- 住所、氏名、生年月日、年齢:診療録に基づき正確に記載します。
- 病名:症状ではなく傷病名を記載します。医療文書の使用目的に応じ、主となる傷病名を記載します。
- 所見:診療録に基づき使用目的に応じた内容を抽出し適切な表現で簡潔に記載します。診療経過は、初診時の状況、発症から診断に至る経過、診断経過などを記載します。治療の必要性は、具体的に記載します。療養期間は、診断日に応じ、今後どのくらいの入院加療、通院加療、自宅静養または安静加療が必要かを記載します。
- 以上または以下余白:医療文書の改ざんを防ぐため、記載する習慣をつけましょう。行間を空けないようにしましょう。最終行まで使用した場合には記載は不要です。
- 診断日:原則、診察日で記載します。 証明日:医療文書作成日で記載します。
- 所在地、医療機関名、電話番号:医療機関の郵便番号、住所、名称、電話番号を様式に応じて記載します。
- 医師名:医師に最終確認を依頼します(直筆のサイン、押印)。複写の場合は、2枚目を患者さんに渡します。
ポイント!
・目的を正確に把握しましょう
・余白がある場合は、以上またh以下余白と記載しましょう
・事実を客観的に証明しましょう
・診断日は診察日です
・証明日は医療文書作成日です
・余白がある場合は、以上またh以下余白と記載しましょう
・事実を客観的に証明しましょう
・診断日は診察日です
・証明日は医療文書作成日です
《ほかにもこんな診断書もあります》
上記以外にも、健康診断書やインフルエンザなどの感染症を発症した際に作成される出席停止証明書(学校感染症証明書)などもあり、それぞれの留意事項は以下のようなものがあります。
- 健康診断書:身長、体重などの測定値や読影、採血結果など、結果に基づいた数値や診療録から正確に抜き取り記載します。
- 出席停止証明書(学校感染症証明書):休学期間は、実際の療養期間を記載します。
《記事のまとめ》
今回お伝えした留意事項を意識して診断書・証明書の代行作成を行うようにしましょう。
また、記載漏れや記載間違いなどの簡単な不備でも、提出先からしたら問い合わせ対象です。
代行作成時は、必ず記載内容の確認を怠らないようにしましょう。